ジャコモ バルベーロ

ワイナリー

エリートの血筋

 ジャコモ・バルベーロ社の歴史としては、2016年がファーストヴィンテージとまだ若い。だが、ジャコモには4世代に渡るエリートの血が刻まれている。1900年代初頭、ジャコモの曾祖父にあたるジョルジョ・バルベーロがサン・ステファノとモントリーノの丘で葡萄栽培を開始した事からスタート。ここでバルベーロ S.p.aが設立された。ジョルジョは8人の子どもと共に事業を拡大し、影響力のあるワイナリーへと成長を遂げる。その後、リキュール、ベルモット、スパークリングワインなどの開発に励み、1990年にはバルベーロ・グループとして、グローバル企業に展開した。2003年はカンパリ S.p.aの傘下に入り、現在に至る。ジャコモの父はバルベーロ・グループのワイン・セールスマネージャーを務めており、父が管理するワイナリーでジャコモはワイン造りを学ぶ。2015年にロエロの優良畑ヴァルマッジョーレを3ha購入する事から、ジャコモ・バルベーロ社はスタートをした。 

《丘の上のカンティーナからの眺め》

新しいプロジェクト

 2016年にファーストヴィンテージとなる4つのワインを産み出した後、現在では6つのワインを生産している。今後は彼の曾祖父のルーツでもあるモントリーノの丘に新しい畑を購入し、ロエロ・ロッソ、ロエロ・ロッソ・リゼルヴァを2021年には発売を開始する予定である。また、この土地の表現を最大限発揮するために、生態系への影響が少なく、再生可能なエネルギーを用いた農法を用いている。

砂質土壌の個性

 ロエロ地区の最大の特徴は、上部の写真にもある通り、白くサラサラとした砂質土壌である。ビーチの白浜のイメージしてもらうと分かり易い。太陽の光を反射させ、熱を蓄える事ができ、保水性の少ない畑は、葡萄の熟度を高める。夜でも表土が蓄えた熱を発し続ける為、昼夜の寒暖差が小さくなり、葡萄の酸度は低くなる。この土壌で育った葡萄を用いたワインは、華やかな香りがあり、軽やかで繊細、早い時期から楽しむ事が可能な味わいになる。

特別な畑ヴァルマッジョーレ

 2015年に購入したこの畑は、誰もが購入したいと願う特別な畑。有名な話では、バローロの銘手ルチアーノ・サンドローネがこの畑の葡萄をどうしても使いたくて、畑名を冠したネッビオーロ・ダルバ・ヴァルマッジョーレを造ったと言われる程、特別な区画として認識されている。今でもブルーノ・ジャコーザを始め、多くの生産者がこの区画を特別視したワインを造り出している。ジャコモ・バルベーロはこのヴァルマッジョーレに3haの畑を所有しており、アルネイズ、ファヴォリータ、ネッビオーロを育てている。森に囲まれた急勾配の一枚畑は、他の生産者からの影響を受けず、森からの自然のエッセンスを得る事ができる。単一区画のヴァルタッセーラから、ネッビオーロ・ダルバを僅か2000本のみの生産。

《森に囲まれたValmaggioreの畑》

参考上代 / 4,180円

タイプ / 赤

産地  / Valmaggiore – Vezza d’Alba

品種 / ネッビオーロ

熟成/ ステンレスタンク

ヴァルマッジョーレの丘の下部の葡萄を使用。温度管理されたタンクにて7日間のマセレーション。8か月間、ステンレスタンクにて熟成。木苺の繊細な香りと、淡い色調。伸びやかな酸があり、控え目なタンニン。透明感が高い。

参考上代 / 5,280円

タイプ / 赤

産地 / Montorone – Canale

品種 / バルベーラ

熟成 / 500Lの小樽にて18ヶ月

粘土石灰質と砂質の土壌の区画。温度管理されたタンクにて25日間マセレーション。その後500Lのトノー樽にて18ヶ月熟成。プルーンやカシス、マラスカチェリーの香り。甘い果実味とチョコレートのリッチなニュアンス。