カヴィット
4,500軒の栽培農家の同志
カヴィット社は1950年にトレンティーノ州に設立された、ワイン生産者協同組合。アルプス山脈に続く、険しい山間に細かく切り分けられた畑が点在しており、栽培農家1軒1軒がワイン造りをするには、畑の面積も小さく、非常に効率が悪い。そこで活躍するのが協同組合である。栽培農家に対して、醸造施設を貸出したり、葡萄栽培の助言、援助だけでなく、国内外に向けた販売プロモーションを代わりに行うという形で同志を集う。このスタイルでカヴィット社は現在、4,500軒もの栽培農家が加盟する大規模な協同組合へと成長を遂げた。現在ではトレンティーノ州全体の65%にあたる、約5,700haもの畑を所有している。トレンティーノのワインのスタンダードを築き上げている。ここで間違えてはならないのは、大量生産をしている工場ではないという事。1軒1軒は非常に小さな生産者で、それぞれが品質向上の為に、同じ志で活動している。その彼らの集合体がカヴィット社なのだ。結果として多くのワインを造り出す事になっているが、これはスケールメリットとして、他社が真似る事ができない強みでもある。品質の高い商品を、手ごろな価格で消費者に提供できる、心強い存在である。
南北に広がる10軒の醸造所
トレンティーノ州は、その殆どがアルプスに続く山岳地帯で、北部のドロミティ渓谷から南部にかけて、アディジェ川が流れており、アディジェ川に沿ってワイン畑が広がっている。この南北に長いエリアに9軒、ガルダ湖の北側平野部に1軒の醸造所を設けてある。この様に、標高も土壌、気候も異なる10軒の拠点の周りで造られた葡萄を用いて、ワインを醸造する。単一品種のワインを醸造する際にも、地域の異なる葡萄を用いる事で、ワインに複雑味、深みを与える事ができるのは、カヴィット社の特徴である。
参考上代 / 2,310円
タイプ / 白
産地 / Valle dei Laghi
品種/ ソーヴィニヨン・ブラン
熟成/ ステンレスタンク
ガルダ湖北部の平野、標高250~400mの畑の葡萄を使用。低温にて数時間スキンコンタクトした後、酸素に触れない様シュール・リー熟成。
レモングラス、セージなどの青草の香り。柑橘のニュアンスのある綺麗な酸味が特徴的。